アプリが動作するか確認するためには、Android Studio のエミュレータが便利です。エミュレータの設定には Device Manager を使います。
2022.1.1
Android Studio エミュレータ
AndroidにはたくさんのOSレベルが存在します。デバッグするためにすべての実機を揃えるのは大変です。
APIレベル毎の動作や、機種による画面の違いはエミュレータである程度把握できます。
1. Device Manager
2. Select Hardware
3. APIレベル, ABI, Targetの選択
4. Configurationの設定
5. エミュレータ パネル
6. 拡張コントロール
Device Manager
Device Manager からエミュレータを作成、編集することができます。
Device Manager のアイコンから
または▲の実行アイコンの隣にある、Device選択からDevice Managerを起動させる
「Tools」「Device Manager」からも呼び出せます。
何もない状態では「 Create device」ボタンをクリックすると新しく作成できます。
![[Android] エミュレータの作成、設定 1x1.trans - [Android] エミュレータの作成、設定](https://akira-watson.com/wp-content/themes/simplicity2/images/1x1.trans.gif)
Select Hardware
「Category」でPhoneを選択しモデルタイプを選びます。
画面サイズを選択できるので、サイズの異なる機種でのアプリの見え方を確認できます。
APIレベル, ABI, Targetの選択
API Level:
インストール時に設定していたものがあればすぐに作成できますが、それ以外はImageをSDK Manager からダウンロードすると有効になります。
画面サイズの機種毎の差異の他に、APIの違いもテストでは大きなファクターです。
ABI: Intel Coreであればx86 あるいは x86_64を選択しておけばとりあえずいけます。
- x86: X86 32bit プロセッサーをエミュレート
- x86_64:64bit プロセッサーをエミュレート
- armXXX:ARMプロセッサーをエミュレート
PCが64-bit x86であればx86_64の方が動作は早くなるでしょう。
後々、Google APIを使う場合などではEmulatorが対応していないと動きません。
サードパティ―のライブラリーを使っている場合にはcpu依存性があり
ライブラリーによってはarmeabi-v7aでないとエミュレートできないこともあるようです。
Ref: ABI 管理 | Android Developers
Configurationの設定
System Image の画面で「Next」クリックでVerify Configurationになります。
このまま「Finish」してもデフォルト設定でEmulatorイメージは作成されます。
Show Advanced Settingsをのクリックすると詳細な設定が可能になります。尚、これはエミュレートするデバイスの性能によるので選択できないものもあります。
![[Android] エミュレータの作成、設定 1x1.trans - [Android] エミュレータの作成、設定](https://akira-watson.com/wp-content/themes/simplicity2/images/1x1.trans.gif)
- AVD Name:
- ここではAVDの名前や、今まで設定した内容を変更できます。編集するときはここから入力します。
- Startup orientation:
- エミュレータの起動時の縦横設定ですが、起動後にも変更はできます。
- Camera:
- カメラをsimulationで表示する、あるいはPCのカメラを使うなど
- Network:
- UMTSやLTEなどのネットワーク設定
- Emulated Performance:
- レンダリングをグラフィックスボードにしたり、ソフトにしたり切り替えや自動にできます。
- CPU数の設定もできます。
- Memory and Storage:
- RAMやheapなどの調整が可能
- エミュレータが上手く起動しないとか、メモリーが足りない場合はここを適宜修正すると上手くいく場合があります
- Device Frame:
- emulatorのスキンを表示するかどうかの選択です。カスタムで自作したスキンを表示させることができます。
- Keyboard:
- PCのキーボードやソフトウェアキーボードの設定
「Finish」で新しいVirtual Deviceが生成されます
尚、出来上がったVirtual Device は起動させる前は500MB程度ですがその後展開されて9GB程度に拡大するので、たくさん作るとハードディスクを圧迫しますので注意
いつのまにかEmulatorのイメージが3GBとか9GBもするようになったけれど、Android 10からか…
この Virtual Device は、Actionsの鉛筆アイコンをクリックすると編集できます。
エミュレータ パネル
エミュレータが起動させると、以前は単独のwindowで表示されていましたが、IDE内に収まる形になりました。独立させることも可能です
独立したwindowで表示させたい場合は
WindowsではSetting, MacではPreferenceから
「Tools」「Emulator」にある
「Launch in a tool window」のチェックを外すと別windowになります。
また、設定から選択することもできます
設定アイコンから「View Mode」で以下の選択が可能
- Dock Pinned
- Dock Unpinned
- Undock
- Float
- Window
別windowで表示されました。
右側にはパネルがあります。またその他「…」アイコンをクリックすると右側に拡張コントロールが現れてきます。
電源![]() |
クリックで画面がOn/Off 押し続けるとPower off, Restart, Screenshot を選択するダイアログが現れます。 |
音量アップ![]() |
クリックするとスライダー コントロールが表示され、音量を上げることができます。さらに音量を上げるには再度クリックするか、スライダー コントロールで音量を調整します。 |
音量ダウン![]() |
クリックするとスライダー コントロールが表示され、音量を下げることができます。さらに音量を下げるには再度クリックするか、スライダー コントロールで音量を調整します。 |
左回転![]() |
反時計回りに 90 度スマートフォンを回転 |
右回転![]() |
時計回りに 90 度スマートフォンを回転 |
スクリーンショット撮影![]() |
クリックすると端末のスクリーンショットを撮影できます。デフォルトの保存場所はコンピュータのデスクトップです。保存場所を変更するには、… > [Settings] を選択します。 Android StudioのLogcatからのスクリーンショットの方がスキンを入れたり細かく設定できます。 |
ズームモード移行![]() |
クリックすると、カーソルがズームアイコンに変化
ズームモード アイコンを再度クリックすると、通常の画面サイズに戻ります。 |
戻る![]() |
前画面に戻る、またはダイアログ ボックス、オプション メニュー、通知パネル、オンスクリーンのキーボードを閉じます。 |
ホーム![]() |
ホーム画面に戻ります。長押しすると使用中の API レベルに固有のアイテムが表示されます。 |
最近
![]() (最近使用したアプリ)
|
タップすると最近使用したアプリのサムネイル画像の一覧が表示されます。画像をタップすると、アプリを開くことができます。一覧からサムネイルを削除するには、左右どちらかにスワイプします。このボタンは Android Wear ではサポートされていません。 |
メニュー | これはホーム画面で確認できます。 キーボード ショートカット 「Ctrl+M」「⌘M」
を利用するとメニューボタンのシミュレートができ、メニューを開いてアプリを選択するなどの操作が可能になります。 |
リサイズ | ショートカット「⌘↑」 と 「⌘↓」を使ってサイズを拡大縮小できます。 |
その他![]() |
クリックすると、下の表に示すその他の機能や設定を利用できます。 |
APK インストール | エミュレータ画面に APK ファイルをドラッグすると、APK インストーラ ダイアログが表示されます。インストールが完了すると、追加したアプリがアプリのリストに表示されます。「APK failed to install」というダイアログが表示された場合は、アプリはインストールされていません。 |
ファイル追加 | エミュレータ画面に任意のファイルをドラッグすると、ファイルが /sdcard/Download ディレクトリに配置されます。API レベルに応じた方法でファイルがある場所に移動します。たとえば API 22 であれば、次のように移動します。[Settings] > [Device:Storage & USB] > [Internal Storage] > [Explore](仮想 SD カード)。 |
Ref: Android Emulator 上でアプリを実行する
拡張コントロール
エミュレータパネルのその他「…」アイコンをクリックすると右側に拡張コントロールが現れてきます。
Location | GPS、Fusedlocation providerをテストすることができ、緯度経度をエミュレータに擬似的に送出できます。またGPS データ交換フォーマット(GPX)やキーホール マークアップ言語(KML)ファイルの地理情報データを利用することができます。 |
Cellular | ネットワークの状態をシミュレートできます。 |
Battery | バッテリーの電池残量、ステータスなどを設定してテスト可能になります。 |
Camera | カメラで表示させるVirtual Sceneを設定できます。 |
Phone | 着信やテキスト メッセージの受信がシミュレートできます。 |
Directional pad | AVD にハードウェア プロファイルで有効にした D パッドがある場合は、エミュレータで D パッドを利用できます |
Microphone | ヘッドセットにマイクがあった場合をエミュレートできます。 |
Fingerprint | 10 種の異なる指紋スキャンをシミュレートできます。 |
Virtual Sensors | 加速度センサー等いくつかのセンサーをエミュレートできます。 |
Bug report | bug report dataを確認できます。 |
Snapshots | .pngでのエミュレータ画面の静止画撮影ができます。 |
Screen record | .webm でのエミュレータ画面の動画撮影ができます。 |
Google Play | Google Play にサインインすることができます。 |
Settings | Snapshotsの保存場所の設定等 |
Help | 機能別のショートカットなどがわかります。 |
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Reference:
Android Emulator 上でアプリを実行する